怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師いなっち先生こと稲田尚久です。
初めて中学校へ入学するお子さんを持つ親御さんは、最初は「中学校生活にまず慣れてほしい」と思っていますよね。
ところがだんだんと欲が出てきて、勉強のこと、2年後の進路のことなど、子どもへ求める要求が高くなったり、増えてくるのではないでしょうか?
勉強の必要性を伝えても子どもはやる気にならない
入学式から1週間が過ぎますが、そろそろ親が言いがちなセリフがあります。
「宿題は出た?」「宿題やったの?」
まあこの程度で終わるならいいんですが、部活動も体験入部期間で早く帰ってのんびりしている子どもを見ると、ついついさらに言葉が出てきます。
「宿題が出てないなら、予習くらいやっていきなさい!」
そんなことを言って子どもが素直に「よし!予習するぞ!」って、やる気になってくれますか?
勉強とは違いますが、例えば僕は「ちょっとそれで何杯目?飲みすぎじゃない?」って妻から言われても、「もう!わかっとるっちゃ」と、反論していたこともありました。
ところが、先月の人間ドックで「尿酸値の高さが飲酒が原因」と医者から指摘されて、自主的に禁酒の日を作ったり、毎日の飲酒量を減らすようにしています。
結局、自分が「このままではいかん!」って必要性を感じなければ、行動を起こせないんですよね。
親がいくら子どもへ勉強の必要性を伝えても、子どもがそれを自分で実感しなくては行動しません。
勉強しなさいって言うより子どもと喜びを共有するほうがいい
それにしても、なぜ親は「宿題したの?」とか「勉強しなさい?」という言葉を言いたくなるんでしょうね。
その根底にあるのは、「このまま放置しておくと、子どもがとんでもないことになる」といったような、きっと子どもを信じていないからだと思います。
「子どもは自分から勉強はしない」「親が言わなければ子どもは勉強しない」と、親が思い込んでいる部分が多いんじゃないでしょうか?
何度も言いますが、親が無理やりやらせても、勉強への意欲は湧いてきませんよ。
本来勉強は、知らないことを学ぶ楽しさがあるものです。けれどそれって、大人になって気づくことのほうが多くなかったですか?僕はそうでした。
「今から中学生に戻れたら、もっと勉強が楽しくできるのにな」って思ったことがあります。
それは、勉強を本気でしなかった経験があったからそこに気づけたわけです。
それを知ったかぶって親というのは子どもへ言うんですよ。
「もっと勉強しておけばよかったって、大人になって後悔するから」なんてセリフ。
これも子どもは大人になってからのイメージはわかりませんから、「そんなこと言われてもわからん」ってスルーされてしまいます。「後悔するから」と言いながらでも、大人たちはそれなりに日常生活を送っているわけですから。
そんな知ったかぶりするより、子どもが中学校で習ってきたことや経験したことを嬉しそうに話してくれたら、「へえー!そうなんかあ!」と一緒に喜びを共有してやるほうがよっぽどいいですよ。
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