子供を規則で縛るのは簡単!あだ名で呼ぶのはいけないことか?
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です
【規則を増やしても子どもは良くならない】
最近の小学校でこんな規則があるそうです。
『あだ名禁止』
『◯◯さんで呼ぶ』
いやあー、ビックリ!
ネット上では賛否両論があるようですが、僕なりに考えてみました。
子供同士があだ名で呼ぶのは良い?悪い?
そもそも、なぜ『あだ名禁止』なのか?
それは『いじめ』につながる可能性があるから。
僕も学校現場にいたので、よくわかります。
生徒から「こういう呼ばれ方をするのが辛いです」と相談受けた経験もありますし、「その呼び方は相手に対して失礼だろ!」と叱ったこともあります。
なぜそういうあだ名はいけないのかを伝えた経験もあります。
その反面、あだ名で呼びあえる友達関係は親しみもわきますし、距離も縮まりますよね。
ちなみに僕は中学校のとき「いなり」とか「なおちゃん」と呼ばれることが多かったです。
良いか?悪いか?で考えると両面がありますよね。
子供は自分で経験して人との関わり方を磨いてほしい
いつから『あだ名禁止』の小学校が増え始めたのかよくわかりませんが、これって学校側が考えて決めたことでしょう。
おそらくなにか不都合があるから規則を作ったのだろうと思われます。
きっと事情があってのことでしょう。
たしかに規則は必要です。
規則で禁止することは簡単です。
子どもたちに規則を守らせていれば、問題は起こりません。
でもね、子どもは考えなくなりますよ。
僕は子どものうちに、できれば小さいうちに、痛い思いをしたりさせたりする経験が必要だと思うんです。
命にかかわらないことであればね。
ケンカしたり、嫌なこと言われたり、泣いたり、怒ったり・・・。
その経験で学んでいってほしい。
そして、どうすれば人と上手に関われるか?
そのヒントに僕はアンガーマネジメントを子どもたちに講演しています。
大人も子どもも失敗を許されない白黒思考が問題
なにかミスをすれば、すぐにクレームが入る。
世の中、文句を言ったほうが勝ち。
僕にはそんなふうに感じてしまいます。
あだ名→いじめ→やめさせろ→あだ名禁止
すごく短絡的な気がするんですよ。
物事を『良い』か『悪い』の2種類でしか見ない。
白黒思考とか二元論っていいます。
『良い』ことも裏返せば『悪い』ことに変わります。
「自己主張できる」のも裏を返せば
「わがまま」ってなる可能性ありますよね。
物事には両面があるし、どちらともいえない中間もあるのです。
僕は中間の部分こそ大事にしてほしいなあと思います。
子供が規則を守れば良い子とは限らない
規則だから正しく行動している。
規則はなくても正しく行動している。
どちらを子どもへ望みますか?
規則には書かれていないけれど、自分で正しく判断して行動できる人になってほしいですよね。
誰もいない所でゴミを拾って捨てられる。
人は見ていなくても、自分が正しいと思う行動ができる。
子どもにはこういう人になってほしいと思うんです。
規則を増やせば、子どもは良くなるのではない。
規則を増やせば、子どもは考えなくなるのです。
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