子供が逆切れしない注意のコツ!教師の正論が子どもは嫌になる理由
怒りの取り扱いアドバイザー・元中学校教師
いなっち先生こと稲田尚久です。
子どもを叱って、逆切れされた経験ないですか?
教師時代の経験をもとに
【子どもを逆切れさせる教師のあるある】
について考えてみます。
注意したら逆切れした子ども
授業中、何度言っても私語をやめない生徒。
しつこく注意していると
生徒「うぜえなあ、このクソババア!」
先生「そういう言い方はいけません!」
生徒「うっせー!」
先生「そんな言葉遣いじゃ入試の面接で失敗するし、社会人になって通用しないわよ!」
生徒はさらに逆切れして、暴れてしまうことも。
同僚の先生でこういったことがあって、職員室へ応援のインターホンが入り、急遽かけつけるという経験があります。
子供がイライラしているときに正論を言うからキレる
こんなとき、生徒は興奮状態です。
とりあえず別室へ連れていってクールダウン。
落ち着いてきたら事情を聴きます。
僕「おい、どうしたん?えらい興奮状態じゃったけど」
生徒「だって、あいつ(先生)がうざいことばっか俺に言ってくるけん」
僕「うざいって、どんなことが?」
生徒「A(別の生徒)が俺に話しかけてきたけん、それに答えてやってただけなのに、俺ばっかりあいつ(先生)は注意してくるし、おまけに『入試で失敗するとか、社会で通用しないとか』俺だってわかっていることをいちいちグチグチ言ってきたから、腹が立って・・・」
僕「そうかそうか、自分でもいけないってわかっとったんじゃな。それをわざわざ言われるのが嫌じゃったんじゃな」
生徒「うん。でも、俺も怒っちゃいけんとは思ってはいたんじゃけど・・・」
この生徒は、頭ではわかっていたんですよね。
ただ、わかりきったことを言われるのがうっとおしいのです。
それも、イライラしているときに正論言われるのが嫌なのです。
教師は正義感と責任感だけで子供へ対応しないほうがいい
今回の事例のように、教師が言っていることに何も間違いはありません。
しかし、子どもへ一方的に正論をぶつけるのは逆効果になることが多いのです。
授業中注意される子供は、注意される回数が多いです。
そういう子どもは、自分に対してネガティブだったりします。
「どうせ俺は・・・」
「なんで俺ばっかり」
「俺以外にもいるだろう?」
被害者的な意識が強くなっているんですよね。
だから、正論よりも子どもの気持ちを受け止める努力が必要です。
子供の関係ない発言も受け止めて次へつなげる
普段から授業に関係ない発言している子ども。
なぜ発言するのでしょう?
自分に注目してほしいからです。
そういう子どもの発言は、いちいち反応していたらキリがないですよね。
でも、無視すると「先生は無視した!」って言ったり。
だから、そういう発言を授業のどこかに関連付けるのです。
これは経験しながらできるようになるのですが
「おー!そういう考えもあるけどね。言ってくれてありがとう!」
と、いった感じで、とにかく子どもの発言を否定しない。
それを日頃からやっていると、子どもとの信頼関係も築かれます。
そうすることで、子どもからも無茶な発言は減ってきますね。
授業を妨害する生徒は悪い子どもと決めつけないこと
さらに、授業で不必要な発言をする子供に対する教師の認識も大切です。
自分の授業を妨害する。
だから悪い子ども。
そうやってレッテルを張られる。
子供は敏感ですから、先生がそういう見方をしているというのは、すぐに気づきます。
だから余計に反抗的な態度をとるのです。
子どもを【悪い】【良い】という白黒で判断しない。
これは、子育ても教育現場も大事なことだと思うんですよね。
とはいえ
「あの先生うざい」
「あの子は授業のじゃまばかりする」
一度、強くついてしまった印象をリセットするのはなかなか難しいので
やはり、最初の関係作りが肝心ということでしょうね。
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